芋こじ

先日、ある勉強会で二宮金次郎のお話をお聴きする機会がありました。

二宮金次郎は、江戸時代末期の人で勤勉の象徴として小学校などにあった銅像で有名です。

しかし、実際に二宮金次郎がどういうことをした人であったかを知る人はあまりいないのではないでしょうか。私もそうでした。

勉強会でお話をお聴きして初めて知ったのですが、二宮金次郎は、強い信念と思想のもと、道徳と経済を両立させながら、役人や農民と一体となって、実に600村以上の経済復興をした人だったそうです。
そして、あの銅像でイメージする子供の時の姿と違い、成人してからは、身長183cm体重94kgの大男だったとのこと・・・

ちょっとびっくりですね。

で、その勉強会のお話で、私が感銘を受けたことの一つに「芋こじ」というものがありました。

「芋こじ」とは、人との関わり方や人の育て方の方法として、芋を洗う時には芋と芋をこじこじとすり合わせて汚れ取っていくことになぞらえ、お互いに意見をぶつけ合い話合いしてまとめあげるいくことで、二宮金次郎が大切にしていたことだそうです。

これを現代の仕事や改革ということに当てはめて考えてみると、メールやSNSなどでコミュニケーションが取りやすくなっているけれど、「芋こじ」のように直接意見をぶつけ合ってということは減ってきており、表面的なものになっていないでしょうか・・・。

その結果、本質的な議論にならず、ただ争いを避けるだけでほんとうに必要な取り組みになっていないということが多くなっていたりしないでしょうか・・・

ただ単に自分の意見だけを主張するのは望ましくないと思いますが、「芋こじ」はお互いが意見を出し合い無駄なものをなくしていく発展的なものだといえるでしょう。
そして、そうした効果を生んでいくには、直接顔を合わせて議論することが何よりも大切だといえるのではないでしょうか。

「芋こじ」

ぜひ組織運営や職場のコミュニケーションにおいて考えていきたいものです。

ご縁に感謝!
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。